俺はまたしても気付いてしまったのだ。
俺は不細工だったのである。
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いや、そんなことを今更書くと、ならイケ面だと思ってたのかという話になる。
話は小学校に遡る。俺は当時恐ろしいデブだった。しかし中学に入って痩せ始めた。
そして高校生になり、いっぱしの男子高校生レベルに追いついた。
ここから俺の勘違いが始まる。
元が終わってたぶん、ちょっとづつのレベルアップが多大なる進化に感じられてしまうのである。
そして俺は今に至る。正直、自分では自分の事をイケメンではないにしても女で言うならルックスレベルでは
北陽の伊藤くらいだと思っていた。つまり上中下であらわすなら上の下だ。
しかし実際はそうではないらしい。
俺は不細工だったのだ。
こうなったらもうキャラの浄、不浄も言ってられない。
好きに振舞えばいのである。もとより女の子に好意をもたれない分、失望されることもない。
つらい決断だったが仕方ない。結論こそが新たなる指針を生むのだ。
不細工で芸も無いんじゃ嫁のもらいてもないってもんだ。
裏を返せば全く自由なこのレベル。
もう男を恐れる処女みたいなスタンスで女の前に立ってる場合じゃねぇ。
不思議なもんだ。
空高く飛べる気がする。
自分なんて自分で食ってやるっつーわけさ。
イケメンにゃ絶対引けをとらねーぜ。
飛べない不細工はただの不細工!